2015年12月24日更新
実家にあった大きな蔵。突然親父が蔵に入り丸一日出てこなくなった。その理由とは??
私の実家には大きな蔵のような倉庫がありました。子供の頃は何かあるたびにそこに閉じ込められ、私にとっては『恐いところ』。 今では何も思いませんが絶対に近づく事はありませんでした。何が入っているかといえばパッと見、掃除用具やなんかの機会、使わなくなったであろう家具。暗いので何となくしか分かりませんでした。 ある正月、実家に帰りました。久しぶりにあまり予定もなくゆっくり出来る正月になり、初詣でも行くかと思い、親父に声をかけました。すると親父は『今日は大事な日だからいいや、明日にしよう』と。まあ明日でもいいかとコンビニでマンガやお酒を買い昼からゆっくりしていました。特に1月2日なのでお客さんも来ないので家族だけです。すると親父がいません。すると庭に姿が、、、 なんと蔵に入って行くではありませんか。何するんだ?掃除は年末に大掃除しただろうし。 すると、、、いつまでたっても親父が戻ってきません。どっか出かけたのか、と思い、ほっときました。母親も「出かけたんじゃないの?」と。しかし19時になっても、、、20時になっても帰ってきません。 さすがに心配し電話もしたが繋がらない。 親父はどこに何かあったのか とりあえずたくさん電話してみる とりあえず蔵にいってみる 親父が話した蔵にこもった理由とは
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①恐る恐る蔵をあけると
『おーどうした?』
!!!!死ぬかと思うくらいびっくりした。。。。。
どうしたじゃねー!!!心配したわ、意外と。なのに平気そうな親父。なんなんだ正月から。本当に無駄な心配させる。
と同時に蔵がけっこう暖かい。電球のせいか?とりあえず安心した。 -
②蔵で掃除をしていた親父
『何してるの?』
『掃除』
『なんで?』
『お前にもいつか教えるよ』 -
③掃除していたものとは
変な像、とたくさんの家具。明らかに古い。明治以降なのはすぐ分かった。ただ、これをきっちり全部掃除したらなんとなく一日はかかるだろう。
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④一日蔵にこもった親父、その理由は
これは代々長男が年明け最初の大安に行う儀式らしい。聞いた事もないし調べても出て来ない。
ようは
『親父から長男へ引き継がれたルール』
しきたりとかでもなく、地域性でもなく親父から子へ引き継いだその家のルールなのだ。
そのルールをきっちり今でも守る親父。なんか健気でかっこ良かった。
いつか自分に回ってくるであろうこの儀式。寒そうだし嫌だけど、少しこの家の長男として認められる気がして嬉しかった。
今では毎年やっている。いつか引き継ぐであろう長男にもこの背中を見ておいて欲しい。
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